総務省は12月21日、利用者自身が携帯電話の通信料を見直すための「携帯電話ポータルサイト」暫定版を、総務省のWebサイトで公開しました。
[blogcard url=”https://www.soumu.go.jp/menu_seisaku/ictseisaku/keitai_denwa_portal/index.html”]
総務省が10月27日に公表した、「モバイル市場の公正な競争環境の整備に向けたアクション・プラン」の一環ということで、ある程度しっかりと情報がまとまっているサイトになっています。
ただ、行政が出しているサイトだけあって見づらいです…
今回はこのポータルサイトに書かれていることを、分かりやすくまとめましたので、ぜひ最後までご覧頂ければと思います。
このポータルサイトの目的は?
3割以上のユーザーが適切なプランを選べていない現状
NTTドコモ、ソフトバンク、au(KDDI)、楽天モバイルの大手キャリア(MNO)4社のサービスを利用するユーザーのうち、約4割の方が大容量プランに加入しているものの、実際のデータ使用量とは大きな開きがあります。
これを見ると、実に3割以上のユーザーが契約しているデータ量以下の使用量である、ということになります。
つまり、もっと安くできる余地がある、ということです。
ちなみに、データ使用量の目安も公開されています。
利用内容 | 使用通信量 |
---|---|
ニュースサイト閲覧(1ページ) | 0.3MB程度 ※1GBで3,300ページ |
メール送受信(1通) | 0.5MB程度 ※1GBで2,000通 |
地図アプリ(10分) | 1MB程度 ※1GBで1,000回 |
標準画質の動画視聴(1時間) | 300~500MB程度 ※1GBで2~3時間 |
このデータを参考に、自分がどれくらい使っているのかを意識してみると、だいたいのデータ使用量が見えてきます。
あとは、それぞれの携帯会社のマイページから実際のデータ使用量を確認してください。
格安SIM(MVNO)の移行推進
このポータルサイトでは「格安SIMってなに?」というページがあるほど格安SIMを推しています。
総務省としては、競争を促進するという目的がありますので、こういった構成になるのもわかります。
ですが、ahamoやSoftBank on LINEの登場により、格安SIMも厳しい戦いになってくるのではないでしょうか。
大手キャリアでも小容量プランも値下げを検討する、という動きもありますし。
これも総務省から言ってきたことです。
相変わらずのダブルスタンダード。
ちなみに、ポータルサイトでは格安SIMをこのように定義しています。
「格安スマホ」(格安SIM)」とは、NTTドコモ、KDDI、ソフトバンクなどの大手携帯会社から「ネットワークを借りて」携帯電話サービスを提供するMVNO(Mobile Virtual Network Operator:仮想移動体通信事業者)と呼ばれる事業者のサービスを指すことが一般的です。
格安SIMというのは、自社で通信設備を持たずドコモなどから借りているため、設備投資に資金がかからないです。
また、インターネットでの非対面手続きが基本となり、人件費も削減できます。
こういった点からユーザーに安く通信を提供している、という流れになります。
昨今は価格競争が激しくなってしまったため、各社SNS使い放題とか動画サービス使い放題など様々な差別化プランを出しています。
通信速度が遅くなる、などのデメリットはありますが、データ使用量が少ない方は気になるレベルではありません。
格安SIMについて詳しくはこちらの記事でも解説しています。
[blogcard url=”https://smart-holic.com/【ドコモ、sb、auから乗り換え】格安simに乗り換える/”]
ポータルサイトで紹介していること
総務省のポータルサイトで紹介していることは主に3つです。
・現在提供されているプランの概要
・乗り換えを促進するためのMNP
・スマホをお得に買う方法
ひとつずつ解説していきます。
料金プランの選択肢や格安SIMの紹介
料金プランには現在、大きく分けて2種類があります。
上限データ量が一定の「定額プラン」とデータ量の上限と価格が変化する「段階制プラン」
大手の会社では、定額プランを大容量プランとして、段階制プランを小容量プランとして提供しています。
ドコモで言うと定額は「ギガホ」段階制は「ギガライト」ということです。
なので、例えばデータ使用量が少ないのにギガホを契約している、という場合はギガライトに切り替えることで安くなります、というのが一つ目の選択肢となります。
もう一つは先ほども紹介した格安SIMです。
データ使用量が少ないほど、格安SIMにした方が安くできる傾向にあります。
実際に格安SIMの会社では、小容量に力を入れて提供している会社が多いです。
余談ですが、このポータルサイトでは大手キャリアの割引施策をちょっと大げさに書いています笑
ちょっと悪意あるなとも思ったのですが、一般的にはこのくらいのイメージなのでしょうか。
MNPの仕組みと方法
皆さんは「MNP」という言葉は聞いたことがあるかと思います。
これは(モバイル(mobile)ナンバー(number)ポータビリティ(portability)の略称で、電話番号を変えずに携帯会社を乗り換えることができる仕組みのことです。
MNPの方法としては
1.現在使っている携帯会社からMNP予約番号を発行してもらう
2.乗り換え先へ新規契約の申し込みをする
3.契約が完了すると自動的にこれまでの携帯会社は解約となる
4.電話番号を変えずに新しい携帯会社で通信ができるようになる
このような流れです。
MNP予約番号の発行には手数料がかかる場合があります。
現在お使いの携帯会社のホームページを下記にリンク貼っておきますので、確認して申し込みをしてください。
MNP予約番号の発行は、大手携帯会社を含むほとんどの場合ウェブからの申込みが可能です。
・NTTドコモ
https://www.nttdocomo.co.jp/support/cancellation/
・KDDI(au)、沖縄セルラー
https://www.au.com/support/service/mobile/procedure/contract/cancel/
・KDDI(UQ)
https://www.uqwimax.jp/mobile/flow/mnp_cancel/
・ソフトバンク
https://www.softbank.jp/mobile/support/cancellation/mnp/
・ワイモバイル
https://www.ymobile.jp/support/process/cancellation/mnp/
・楽天モバイル
https://network.mobile.rakuten.co.jp/faq/detail/00001407/
端末(スマホ)の購入方法
これまでiPhoneなどの高性能端末が乗り換えで実質0円などで提供されていたこともあり、自分の用途に合っていないスマホを選んでいるユーザーが多いと指摘しています。
また、携帯会社によって提供している周波数が違うため、端末を買う前に対応しているか確認をするようにも呼びかけています。
個人的な意見ですが、長く使うならある程度性能の高い機種を買うべきだと思っています。
スマートフォンは非常に長い時間使うものです。安いに越したことは無いですが、それでストレスがかかっても仕方ありません。
低スペックでも最初は良いですが、1年もすると動きが遅くなりアプリを起動するだけでも時間がかかってしまい、ストレスがかかります。
ちゃんと自分で基準を作ってスマホを選びましょう。
基準としておすすめするのは
・CPU
・メモリ
この2点が動作に関する性能を表していますので、基準としておすすめです。
数字が多ければ性能が高いというわかりやすい基準です。
他に、カメラ性能や防水、おサイフ機能など付加価値を見ましょう。
CPUはAndroidであれば「Snapdragon700番台」iPhoneであれば7以降を選べば良いと思います。
メモリはAndroidであれば4ギガ以上、iPhoneは同じく7以降です。
中古スマホを購入する際にも、この2点はチェックしてみてください。
中古で購入する際には「赤ロム」と「SIMロック」の2点を注意しましょう。
赤ロムとは、前の所有者が端末の支払いを済ませておらず、ネットワーク利用制限がかかった端末のことを指します。
「赤ロム」は、SIMカードを差し込んでも通話やデータ通信などができないので気をつけましょう。
SIMロックは、ロックをかけた携帯会社でしか通信ができないというものです。
中古販売店であれば、この2点については記載する義務がありますので安心です。
メルカリなどの個人間取引で購入する場合は、必ず確認をするようにしてください。
【まとめ】データ使用量の少ないユーザーは格安SIMにした方が良いという内容
今回は、総務省が出した「携帯電話ポータルサイト」暫定版について解説しました。
結構情報量がありますので、紹介しきれていない点もあります。
興味があれば閲覧してみるのも良いかも知れません。
このサイトが言いたいことを一言でまとめると
ぼったくられているユーザーが多いから、自分でチェックしましょう。
こういうことです。
月々の料金を安くできるのは自分自身だけです。
適切に見直せば何も変わらないのに、年間で数万円も出費が減ります。
逆に言うと、これまではそれだけ損をしていたのです。
ちょっとの知識で充分なので、見直しをして、データ使用量が少なければ格安SIMも検討してみてください。
これを読んでくれた方がスマホ生活を充実できますように。
お読みいただきありがとうございました。