こんにちは、スマートホリック(@smart_holic1019)です。
このブログは「ショップ店員が絶対にやらないスマホ教室」をコンセプトに携帯キャリアの情報やスマホをお得に購入する方法などをお伝えしています。
今回は、【高齢者の親にスマホを教える時に準備しておきたい事3選】を解説していきます。
あなたは、高齢者の親やスマホに詳しくない知り合いにスマホを教えてって言われた経験はありませんか?
そして、教えていくうちにイライラしてケンカになってしまったことはありませんか?
もし思い当たる事があった、という方には今回お伝えする【高齢者の親にスマホを教える時に準備しておきたい事3選】を知っておくと、お互いイライラせず快適なスマホライフを送る事ができます。
今回の目次です。
高齢者の親にスマホを教える前に
高齢者の親にスマホを教える前に、まずこの3つを確認してみてください。
・スマホは高齢者向けスマホではありませんか?
・スマホを使う目的はありますか?
・スマホのタップは自由にできますか?
なぜこの3つなのか、という事をこれから解説していきます。
スマホは高齢者向けスマホではありませんか?
あなたの親はこういった高齢者向けスマートフォンを使っていませんか?
といったような事を携帯ショップの店員に言われて、初めてだから「そうなのか」と思い購入した。
こういった高齢のお客様をたくさん見てきました。
結論から言うと、これを使っている限りあなたの親はいつまで経ってもスマホを使えるようにはなりません。
なぜかと言うと、理由は3つあります。
1つは性能が低いのでスムーズな操作ができない
2つ目は画面表示が独特なので教える側がわからない
3つ目は高齢者向け機能のせいで操作しづらい
1つ目と2つ目はそのままなので、なんとなくイメージできるかと思います。
3つ目の操作しづらいというのは、ドコモのらくらくスマートフォンを例に挙げますとこの2つです。
・タップする時に少し押し込まないとタップできない
・フリック入力や文字入力方法が他のスマホと違う
メーカーとしては高齢者・初心者向け機能として謳っていますが、結果的にこの2つが操作を阻害しています。
タップしたのに反応が無い、文字入力がしづらいといった事でスマホを操作する事自体が嫌になります。
スマホを使う目的はありますか?
これは高齢のお客様からよく聞く話です。
全ての機能を把握して操作ができないといけない
こう思っている高齢者の方はかなり多いです。
スマートフォンは元々入っているアプリもありますが、基本的にはアプリをダウンロードして使いますよね。
様々なアプリがあって、自分で選んでダウンロードしているはずです。
なので、自分の使っているアプリしか使い方はわかりません。
ですが、高齢者の方はアプリ全てが「スマホの機能」だと思っているんです。
だから使わないものも分からないといけないと思い込み、全部覚えるのは大変だと面倒になっていきます。
使わないものは覚える必要が無い。
当たり前のようですが、スマホを使う目的が無いとこうなりがちです。
スマホのタップは自由にできますか?
年を取ってくると細かい作業が苦手になってきます。
スマートフォンのキーボードは小さいので、入力したい文字とは違うところをタップしていたりすることは多くあります。
そうなると「ボタンのほうが簡単」とガラケーを懐かしんでスマホを受け入れなくなります。
操作を覚えられるかどうかというのは、もちろん本人のやる気というのも大きい要因です。
操作を教える前に、そもそも画面の触り方が自分と同じか、タップやスワイプはできているかなどの部分も見る必要があります。
なぜ高齢者がスマホを使えないのか
そもそも、なぜ高齢者にスマホを使えない方が多いのでしょうか?
スマートフォンは直感的に扱えるように作られています。
アイコンをタップしてアプリを起動し、画面内の文字やアイコンをタップしていくと目当ての行動ができる。
その気になれば2、3歳の子供でも操作する事ができます。
私も2歳と4歳の2人子供がいますが、YouTubeの起動・目当ての動画を探す、広告をスキップするなんていうのは2人とも簡単にやっています。
これまで多くの方からご相談を頂いていますが、高齢者の方はこれから説明するような考えがあって、スマホがうまく使えないのです。
怖くてスマホを触れない
小さい子供の方がスマホを使いこなせるのは、怖さを知らないからとも言えます。
高齢者の方は本当にスマホに対して過剰なほど怖がります。
エラーメッセージ1つで何もできなくなってしまい、画面に何が表示されているのかを全く見なくなってしまいます。
高齢者の方がスマホを怖がる原因は2つです。
・詐欺を心配している
・スマホが壊れる事を心配している
私たちの場合、エラーの内容を読んでOK押すだけというレベルでも「OKを押して良いのか」と疑ってしまい、ショップに駆け込んでくるというお客様が数多くいました。
タップがうまくできずイライラする
年を取ってくると指が太くなってきたり、手先が思い通りにならなかったりします。
スマートフォンは画面が小さく、特にキーボードなんかだと思い通りに文字入力をするのは至難の業です。
そうすると、ちょっとした文章を打つだけでもイライラしてしまい、スマホを使わなくなります。
使わなくなると当然ですが情報についていくことができず、余計にスマホから遠ざかっていきます。
なので、そもそもタップがうまくできていればスマホの操作につまづくことは無く、前向きに覚えていく事ができます。
スマホの取説があるという先入観
取扱説明書を求める高齢者の方は多いです。
若い方でこういった事を言う方はほとんどいません。
なぜなのでしょうか?
昔は家電の性能が高くなく、1つの家電は1つのことしかできませんでした。
そこに取扱説明書がついていて、メーカーによって多少の違いはあれど皆が同じものを同じように使うというのが当たり前だったんです。
ですが、今は1つの家電で複数のことができて当たり前になりました。
テレビは地上波だけでなく、BS・CS放送やネットに繋いでVODを見ることもでき、録画機能もついていたりします。
こうなると人によって使い方が変わってきますよね。地上波だけ見るという人もいれば、VODしか見ないという方もいます。
スマートフォンも様々なことができます。
それこそ人によって千差万別の使い方なのですが、高齢者の方にはそれが理解できません。
なぜなら皆が同じものを同じように使うことが当たり前だったからです。
なので、何かと言うと取扱説明書は無いのか?と聞いてくるという事です。
スマートフォンには取扱説明書なんか無いメーカーも多いし、あってもあまり役に立たない(アプリの使い方を聞かれることが多いから意味なし)ので、説明するのが大変でした。
スマホが使えなくても困らない
これはあまり社交的ではない方に多いですが、連絡することが極端に少ないのでガラケーで良いよという意見です。
それこそ安否確認くらいの使用頻度です。
こうなるとスマホが使えなくても困らないですね。
親がこのタイプだという方はスマホを無理に勧めず、ガラホでも良いというスタンスで接しましょう。
無理にスマホにしようとしても拒否反応が出るだけです。
本人がスマホを使いたい、と思わなければ覚えることはできません。
これは誰でも同じですので、無理せずとも良いのではないでしょうか。
提供されるものという受け身の姿勢
ここだけは少し辛辣な表現になってしまいますが、高齢者の方には受け身の方が多いです。
これも昔の生活が原因だとは思いますが、こんなことを聞いたことはありませんか?
いわゆる「昭和の価値観」です。
これは当時の生活スタイルだったり、メディアだったりが作り上げた価値観です。
ですが今と違うのは多様性が認められていなかった事です。
少しでも周りと違う、となると白い目で見られたり露骨な嫌がらせを受けたりしていました。
そんな時代を生きてきた人たちなので、決められたことを決められたようにするという強い価値観が形成されています。
つまり、自分の頭で考えなくても良い、むしろ考えない方が良かった時代という事なんです。誰かの言う通りにしていれば生活に困ることは無かった、村八分にされる事も無かったんです。
高齢者を狙った詐欺が後をたたないのも、こういった事が理由なのかも知れないですね。
自分の頭で考えないから偉そうな人の言うことを聞いてしまう、結果騙されてしまうという形です。
ですが、スマートフォンを使う上では自分で考えるという事が必要になります。
例えば、電車の乗り換え案内でもたくさんのアプリがありますよね。
ほとんどが無料でダウンロードできますので、いくつか試してみて使いやすいのを残すということをしたことはありませんか?
高齢者の方にはこういった「自分で選ぶ」といった行動をとにかく嫌う方が多いです。
自分のことなんだから自分で考えたら?と思った時もありますが、これまでの価値観には無かったことなんだなと思うと、何とかならないものかなと思ってしまいます。
高齢者の親にスマホを教える時に準備しておきたい事3選
これまで解説してきました高齢者がスマホを使えない理由ですが、こうなってしまった大きな原因が1つあります。
それは「操作でつまづいた」です。
人間誰でもそうですが、少しやってみて無理、難しいとなったら何でもやめちゃいますよね。
スマートフォンの操作をちょっとやってみて難しかったから、それ以上覚える気が無くなるってことなんです。
なので、あなたが高齢者の親にスマホを教えようと思った時に準備しておきたい事、というのは「操作を覚えるハードルを下げる」事なんです。
具体的に説明していきます。
スマホはiPhoneか自分と同じスマホにする
まず、スマホはiPhoneか自分と同じスマホにする事です。
これは、私たちが高齢者向けスマホを使い慣れていないため、教える事ができないという事を防ぐためです。
普通のなんかとても使えない、と高齢者の方からは言われてしまうかも知れませんが、それは間違いです。
高齢者向けスマホは簡単を謳ってはいますが、それでも高齢者の方にとっては難しいです。
どちらにしても難しいなら、近くに聞ける人がいた方がいいですよね。
実際、iPhoneでもAndroidでもフォントサイズが変更できたりして見やすくするための機能があります。
なので、家族は誰も使ったことのない高齢者向けスマホよりも、家族が使っているのと同じスマホを使った方が結果的に覚えが早いです。
もし、家族が近くに住んでいないといった場合はiPhoneにしましょう。
iPhoneならば最悪どこでも聞けますが、高齢者向けスマホは携帯ショップでしか操作を聞けません。
高齢者向けのスマホを使った方が操作も簡単で良い
これは間違っています。
スマホを使う目的を具体的に決める
スマホはできる事が多く、人によって使い方は千差万別です。
なので、操作に不慣れな段階で渡されても何をして良いのか、何ができるのか分からないとなってしまいます。
2つ目の準備として、スマホを使う目的を具体的に決めましょう。
目的といっても簡単です。
例えば「LINEで友達の追加とメッセージ送信と電話ができるようにしよう」とか「よく行く○○というお店のアプリを入れて、会員登録をしてお店で使ってみよう」とかゴールがあるような形で設定すると良いでしょう。
よくあるのが「LINEができるようになる」というのがありますが、これでは不十分です。
できるようになるという言葉が広い意味を持っているので、ゴールがありません。
なので、簡単なことからで良いのでゴールを設定し、少しずつできる事を増やしていきましょう。
タッチペンを使いタップ操作に慣れる
スマホの操作が嫌になる理由として多いのが、タップ操作がしづらいという事です。
ガラケーのボタンだった時と同じ感覚で、力加減を間違えて強く押し込んでしまい認識されない、といった操作をよくやりがちです。
思ったところにタップできないというのは強いストレスです。
なので、慣れないうちはタッチペンで操作をするようにしましょう。
100均でも売ってはいますが、できるだけ1000〜2000円の物を選んでください。
操作に慣れるためというのが1番の目的です。
100均だと壊れやすかったり、反応が悪かったりしますので意味が無くなります。
おすすめのタッチペンを下記でご紹介します。
2本セットなので、1本は予備として使ってください。
先が細いので、細かい作業もOKです。
また、クリップがついているので持ち運びもしやすいというのも良いポイントです。
こちらもクリップがついているのが良いポイントです。
エレコムはスマホ周辺機器のメーカーでは品質も良く、価格も安いので私もよく使っています。
【まとめ】操作につまづかないよう工夫を
いかがでしたでしょうか。
高齢者の親にスマホを教える時に準備しておきたい事3選をまとめると
・使うスマホは教える側と同じスマホにする
・スマホを何に使うかを決める
・タッチペンを用意して操作をしやすくする
になります。
全て大事ですが、特にスマホ本体は絶対に同じスマホもしくは使い方のわかるスマホにしましょう。
今は高齢者向けスマホを使っている、という場合は次の機種変更時と言わず、なるべく早く変更した方がトータルで言うと良かったと思えるはずです。
ショップに来店される高齢者の方を接客していると、大半は操作性の悪さによるイライラが原因で覚えることを投げ出してしまっています。
スマホの操作が自在にできるかどうかというのはそれほど違いますので、ぜひ検討してみてください。
最後までお読みいただきありがとうございました。
皆様のスマホ生活が向上しますように。
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ぜひご覧ください。